うまくいっても、いかなくても、オモシロイ。来たれ「シモキタロボフェス」へ! 11/23-24開催決定!

11/23(土)-24(日)の2日間、下北沢のまちなかでいろんなロボットに触れられるイベント「シモキタロボフェス」の開催が決定しました!コーサク室で夏休みから子供たちが作ってきたロボットや、地域や他拠点からの参加者も交えて、いろんなロボが課題解決を競う「CO-SAKU(コーサク)ロボコン大会」もこのイベントで開催予定です。続報、ご期待ください!

CO-SAKUロボコンのご紹介記事第2弾は、コーサク室でサポーターとして活躍し、CO-SAKUロボコンマスターでもあるフジワラくんをご紹介しながら、その魅力を紐解きたいと思います。

前回のコーサク通信では、CO-SAKUロボコンや私たちの背景を少しご紹介しました。ロボットキットやプログラミングツール、ロボット製作ワークショップ、ロボットコンテストなど、世の中にはさまざまなロボットコンテンツがありますが、小さなコーサク室から生まれた「CO-SAKUロボコン」の魅力は、どこにあるのでしょうか? 

●「CO-SAKUロボコン」とは
【広義】シモキタFABコーサク室で行ってきたロボット製作やロボコン大会などロボットに関する活動をきっかけに始まったロボットプロジェクトの総称。「3つのCO-SAKU(コーサク)=①ものづくりの工作、②人とコト・人と人の交錯、③共に創るCO-Creation」 のコンセプトを体現するプロジェクトとして、年齢や経験を超えロボットコンテンツを楽しむ機会を、日本全国、世界中へと広げていきます。
【狭義】プログラミングツール「remono(リモーノ)」を採用したロボット、同ロボットを使ったワークショップ、イベント、ロボットコンテストなど、具体的活動内容やツール。

CO-SAKUロボマスター・フジワラくん

8月最後の土曜日。学校が始まる直前の週末なので、子供たちのロボット製作もお休みにして、静かなコーサク室です。そんな室内のFABスペースで、一人黙々と手を動かしている人がいます。

彼こそは、フジワラくん。コーサク室の運営を助けてくれているサポーターです。

2年ほど前にコーサク室にきてロボットを初めて製作して以来、彼が創るロボはどんどんパワーアップし、サイズもだんだんと大きくなり、静かに遊びゴコロとチャレンジ精神がマシマシで表現されるようになっていきました(コーサク室に見にきてくださいね)。もはや、CO-SAKUロボコンマスターの称号を(勝手に)授与しようと思います。

深い、フカイぞ、フジワラ語録

黙々と作業するフジワラくんに、あえて、聞いてみました。「何がそんなにオモシロイんだい?」
以下、フジワラくん語録。

「なんでもやってるんですよ。設計図もないし」

「ロボットの知識もないし、CADも3Dプリンターもあまり使わない。面白みを感じない。
平面の世界で出来上がるより、平面から立体になる、立体にするのを自分の手でやりたい。
全貌がわからないのが面白い。設計図、完成図は、頭の中。
まず、手を動かす、頭を動かす」

「いったん頭の中で考えてみて、組み立ててみて、やっぱり違うなという繰り返し。
思い描いたものが形になっていく感じ。
うまくいったらオモシロイし、うまくいかなくてもオモシロイ」

「3Dプリンターだったら簡単にできることも、MDFだから難しくなる。滑らないし。でも、それが面白い」

ほほう・・・。

「最初は、ただ並行に、アームを開きたかっただけ。はさむより、つかみたい。ガチっと。
なんでか、でかくなっちゃった。
ねじの頭とかがギリギリ当たらないようにと調整していたら、分厚くなって、大きくなっちゃった」

分厚くなって、大きくなっちゃったアームの機構はこちら↓。いくつものギヤを噛み合わせてあります。確かに、デカイ。

クワガタのツノみたいなアームが、並行に動き、ガチっとボールを「つかむ」そうです。ほほう・・・。

「車の水平対抗エンジンをやってみたかった。
わざわざギヤをつけて、180度回るようにした。
こういうのがやりたいなと思って、機構を調べてみたり。
特に教わってはない。楽しんでやっていたら、できるようになるんじゃないかな」

「答えがある世界ではない。なんもないんっす」

ほほう・・・。深い、フカイぞ、フジワラくん。

楽しさと、その人にとって意味ある時間と経験を

私たちは、みんなに、フジワラくんみたいになってほしい、というのではありません。
そして、コーサク室は学校や何かを教える場所ではありません。

CO-SAKUロボコンは、楽しいんです。楽しむものです。
楽しみ方は人それぞれでよく、CO-SAKUロボコンに関わっている時間や経験がその人にとって意味のあるものになるように、コーサク室は努めます。

下図は、CO-SAKUロボコンを経験する機会を示したものです(段階図ではありません)。
フジワラくんは、③の「自分のペースで好きに取り組む」機会を自分でゲットして、楽しんでいるのです。

①の1−2DAYワークショップでは、EntryロボキットやLiteロボキットを使ってワークショップを行います。
段ボール素材で創るEntryロボは、なんと、ロボットを作らなくても楽しめるよう、ロボット工作や遊び方コンテンツの開発にも力を入れています(もちろん、製作してプログラミングも楽しめます)。

コーサク室のパートナー・ロボットスポーツ協会さんは、8月にJR東海さんと開催された「ロボットスポーツ体験」イベントで、EntryロボとLiteロボを採用くださいました。その様子は、同協会の記事でご覧いただけます。1-2DAYのワークショップでも、存分に、CO-SAKUロボコンを楽しんでくださったことがよくわかると思います。




▲Entryロボにお魚を工作してつけたお魚釣りロボゲーム。釣竿もオリジナル

飽きる、物足りなくなる、大歓迎!

もう一つ、お伝えしたいことがあります。

私たちは、CO-SAKUロボコンに飽きる、物足りなくなる、ということを歓迎します。それは、その人の成長に他なりません。そのとき私たちは、ロボットスポーツ協会さんという強力なパートナーと連携し、ステップアップしたSTAGEをご紹介します。世界には、いろんな技術やロボット競技があります。どんどん新しい世界へ飛び込んでいってほしいです。

楽しみながら、経験を重ねながら、自分の成長を自から実感する。
その機会を提供することができるのが、CO-SAKUロボコンの魅力です。

今、コーサク室がCO-SAKUロボコンを経験する機会をさまざまな形でご提供できるようになったことこそ、コーサク室自身の成長の証です。

2019年にVIVITA ROBOCON にチャレンジしたことをきっかけに立ち上げたコーサク室は、当初、②のプロジェクト型ワークショップとロボコンをやることに必死でした。「必死」という言葉どおり「楽しんでいるか」と問われると、ちょっと即答はできなかった時もありました。その状態に気づき、コロナ禍中でも開催していたロボット製作プロジェクトを、2023年は初めて見送りました。

楽しめていないのはなぜか、課題は何なのか。数ヶ月にわたり考え、コーサク室という枠を取り払って楽しむ仲間を増やしていこう、という結論を出して生まれたのが、CO-SAKUロボコンなのです。

CO-SAKUロボコンのロボットキットは、ロボットスポーツという新たなコンセプトに背中を押してもらい、頼もしい開発パートナーの皆さんに助けてもらいながら、小さなコーサク室を飛び出して、さまざまな地域や施設の皆さんの手元に届いていきます。これからもっともっと、ロボットを通じた楽しく豊かな経験を提供していくことでしょう。

マイペースに、好きにロボットを作る日

フジワラくんのような人は、実は、あちこちにいるような気がしています。
秋からは、月に1,2回、週末中心ですが、フジワラくんやCO-SAKUロボコンのロボット開発をしたエンジニア・かっしーさんが在室してくれる日に、自分の作りたいロボをマイペースに勝手に作る日、を開催したいと、絶賛企画中です。ここから生まれたロボが、また、CO-SAKUロボキットになって羽ばたいたりしたら嬉しいな、という妄想も抱いています。

高校生、大学生、大人まで大歓迎。詳細は、シモキタロボフェスのイベント同様、コーサク通信で発信していきます。気になる方は、専用フォームでご登録ください。最新情報をご案内します。

▲かっしーさん製作の「ランドドラゴン」自在に動くアームは、いくつものサーボで制御されています

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