<クリエイター紹介>好きなこと、やりたいことをどんどん実現中!ハンドメイドクリエイター・Akiraさん

コーサク室でミシンを使ったワークショップを開催してくださっているハンドメイドクリエイター・Akiraさんをご紹介。デザイン・製作の傍ら衣装製作等も幅広く手がけられています。クリエイター会員として、コーサク室をご利用くださっています。

呼吸をするように、縫っている

聞き手(コーサク室スタッフ):「大丈夫、簡単ですよー」「真っ直ぐ縫いだけで作れちゃうんです」Akiraさんと話していると、お裁縫が苦手でも「私にもできそう」と思えてしまうから不思議です。いつ頃から縫い物を始められたのでしょう?

Akiraさん:物心ついた時には、縫ってました(笑)。いつ始めたかは、記憶にないです。

聞き手:なんとっ!

Akiraさん:実家にミシンがあって、身近に作る人がいて、欲しいものは自分で作るのが当たり前という環境で育ちました。ひいおばあちゃんがお洋服屋さん、おばあちゃんはオートクチュールのお店屋さん、お母さんも服飾の学校を出ていて。学校で使うものも、洋服も、お母さんが作ってくれました。小学校の筆箱まで手作りでした。子ども用ミシンもあったので、自分でも作っていました。習い事でも、自宅でも、ずっと作る作る作る・・・。作ることが生活の一部になっていて、嫌いになったことがないんです。息するみたいに、ずっとお裁縫しています。

聞き手:確かに、子どものころは、私の母も洋服を作ってくれていました。でも、母が作ってくれると上手すぎて、私自身はとてもお裁縫に苦手意識を持ってしまって。

Akiraさん:自分にとっては、縫うことが生活のなかで当たり前にあるから、「なぜわからないのかが、わからない」ということもあります。けれど、たまたま自分はお裁縫が好きで、得意で、プロになっただけなんです。他の分野については知らないこと、わからないことばかり。だから、相手ができないことをできる自分が教える、というよりも、その人のできること、好きなことにフォーカスして伴走しています。

▲Akiraさんの開催するワークショップは、一人ひとりに寄り添ってすすみます。自分のペースやスキル、作りたいものに合ったミシン練習ができるとあって、さまざまなお客様がいらっしゃっています。

ものづくりを通じて「やりたいことはできるよ」って伝えたい

聞き手:ミシン練習会は、初めての人、作るものが決まっている人など、いろんなお客様がいらっしゃいますが、Akiraさんのサポートは「ミシンの使い方、作品の縫い方」だけではないなあと感じます。

Akiraさん:ものづくりって成功体験の積み重ねだと思うんです。何かひとつできたら、次もできるかもしれない。ミシンで直線が縫えたら、ポーチも作れるかもしれない。次は洋服を作れるかもしれない。小さな成功体験が積み重なっていくと、やりたいことに挑戦してみよう、こういうことが好きだったって気づいて、もっと挑戦できる。ものづくりだけじゃなくて、人生もきっとそんな積み重ね。ものづくりを通じて、やりたいことはできるよって伝えたいんです。

聞き手:お客様の「つくる」をサポートする時、大事にされていることは?

Akiraさん:私は、否定をしないんです。お客様に「私にはできないんだ」と思ってもらいたくないんです。

聞き手:Akiraさんは、とてもポジティブで気持ちが強い方なんでしょうか・・・?

Akiraさん:実は、まったくそんなことないんです。以前はむしろ逆でした。自己肯定感が低くて、自分に自信がなかったんです。学校を卒業後にニューヨークへ留学したのですが、その時の経験が自分を変えてくれたんです。一言で言うと、「人って、自分が気にしているほど、他の人のことを気にしていないよね」ということに気づいたんです。

聞き手:どんな経験が、その気づきにつながったんですか?

Akiraさん:ニューヨークの街を歩いていると、知らない人が「そのお洋服素敵だね」と声をかけてくれたんです。日本では、あまりないですよね。最初はちょっと怖かったけれど、毎日のように声をかけられて、褒めてもらえるんです。そうすると、だんだん「ニューヨークでは声をかけて褒めることが普通なことなんだな」と受けとめられるようになって。そしてその声に「ありがとう」と応えるだけではなく、自分からも「その服いいね、バッグが素敵ね」と声をかけるようにしました。ニューヨークの人たちは、そんなふうに声をかけられたら、謙遜したりせず「ありがとう〜」ってハッピーに受けとめてくれるんです。自分の一言が相手をハッピーにしているって思うと、自分もハッピーになる。褒めることって、みんながハッピーになることなんですよ。

聞き手:なるほど! 特に大人は、どうしても周りの目を気にしたり、もしかしたら褒められ下手かもしれませんね。日本ではなかなかニューヨークのような経験はできなさそうですが、自分にちょっぴり自信を持つための何か、おすすめはありますか?

Akiraさん:最初の一歩は、日常のちょこっとした習慣を変えてみたりするのがおすすめです。たとえば、仕事に行くのは同じでも、帰りはカフェに寄ってみる。いつもはコーヒーしか飲んでいないなら、カフェオレにしてみる。自分の「こうしたい」という気持ちに寄り添って、とにかく自分の気持ちを最優先にして「今日はこっちにしてみよう」って。

聞き手:それならできそう!

Akiraさん:私も、たくさんつまづいてきてます。何も知らないところから、手探りでお店を作ったり。イベントに出店するなんて、もう大事件!でも、やってみたら、意外とできたんです。オンラインショップづくりなんて、どうやって販売したらいいかまったくわからなかったんですが、大好きな香取慎吾ちゃんが「BASE」のCMやってたから、ログインするたびに慎吾ちゃんに会えるんだったらやってみようって(笑) 慎吾ちゃんが応援してくれるってことだよね、って思って。初めの一歩のきっかけは、どこに転がっているかわからないものですね。

▲コーサク室でレーザー加工に挑戦するAkiraさん。「最初の一歩」はいろんなきっかけから

病気や障がいで働けないお母さんたちをものづくりでサポートしたい

聞き手:Akiraさんにはやりたいことがたくさんありそうですが、これから実現したいことを教えてください。

Akiraさん:私は、2020年に難病・全身性エリテマトーデス(SLE)を発症し、関節痛や倦怠感などからものづくりを継続する難しさを経験しました。でも、裁縫やミシンの技術があったから、病気を乗り越えて仕事を続けられています。まず、クリエイターとしてもっともっと自立すること。そしてその先は、病気で働けない、障がいをもつお子さんを育てていて働けない、そんなお母さんやお子さんを「ものづくり」を通じてサポートしたい。お裁縫やミシンの技術だけでなく、売れるものを作る、仕事として続けていく、自分で仕事をつくる、そういう方法をコンテンツにして伝えていきたいんです。そのためにも、「この人が作っているから買いたい」と思ってもらえるクリエイターになるために、頑張ります! 

聞き手:なんだか、聞いていて、私も頑張らなきゃという気持ちになってきちゃいました。Akiraさんのやりたいことの実現を、私たちも応援したいです。コーサク室をどんどん活用してくださいね。ありがとうございました!

<Akiraさんプロフィール>
神奈川県横須賀市出身。文化服装学院卒業後、渡米しニューヨークでアートとジュエリーを学ぶ。帰国後、絵本のような独自の世界観を表現するつけ襟とアクセサリーブランド「a Kiira Colors」を立ち上げ、デザイン・製作の傍ら衣装製作等も幅広く手がけられています。2020年に難病・全身性エリテマトーデス(SLE)を発症し関節痛や倦怠感などからものづくりを継続する難しさを経験したことをきっかけに、病気や障がいがあってもものづくりは誰もが楽しめること、好きなことで自分らしく生きられることを伝えるために病児支援やワークショップ講師としても活動されています。インスタグラム:@akira_kiira_colors

Akiraさんのワークショップ

「ミシン練習会」は毎月開催しています。そのほかに、ミシンの練習をしながらせっかくなら作品として仕上げてみようという目標で毎回いろんなものを作る「かんたん・楽しい・ミシンの会」も開催中。2月は真っ直ぐ縫いだけで作る収納ボックス、春には洋服を作るワークショップも開催予定です!